業務用エステ化粧品のエグランティエ 製品紹介

エステ化粧品は業務用商品卸のエグランティエ|株式会社グランツ

成分×美肌の学び
美容成分と美肌のしくみ|エステ向け成分アカデミー

第2回 ≪エステティシャンに「遅すぎる」はない。年齢を重ねたからこそできる、心に寄り添う誠実なケア≫

 この道に足を踏み入れた頃の私は、若さと勢いに任せ、ただがむしゃらに新しい手技を覚え、知識を詰め込みことに必死でした。
 若さゆえに怖いもの知らずで、目の前のことにどんどんチャレンジしていく、湧き上がるようなエネルギー。それは眩しい時間でした。
 時折、かつての自分を思い出すような年代の施術者の方々にお会いすると、その眩しさに目を細めてしまいます。
 自由な発想、新しいものを臆せず取り入れる吸収力、そしてお客様を元気にするパワフルな熱量。その時だからこそ放てる特別な輝きです。
 けれど、もし今「若さ」という武器が少しずつ形を変えていくことに不安を感じたり、「今さら新しいことなんて」と立ち止まっていたりするなら、伝えたいことがあります。
 この仕事が本当に自分の中で「しっくりきたな」と感じられるようになったのは、実は40代になってからでした。

『若さでは届かなかった共感の深さ』 

振り返れば20代は自分自身、肌悩みやシミやシワもありませんでした。身体の疲れもすぐ回復、人生の荒波に揉まれるような経験もまだ少なかった。
その当時、私よりもずっと年上のお客様が打ち明けてくださる「お肌の悩み」や「心の重み」がどれほど深いものだったのか。
知識としては理解していても、本当の意味でその痛みや不安に「共感」できていたのかと問われれば、及ばないところの方が多かったと思います。
時がたち、私自身も年齢を重ね、肌の変化や身体の不調をリアルに感じるようになりました。
仕事や人間関係、プライベートでの葛藤・・・そうした一人の人間としても経験を積み重ねてきた今、ようやくお客様のお悩みに心から共感し、寄り添えるようになった気がするのです。
お客様がふとした瞬間に見せる表情や、言葉の裏側にある「本当の願い」。
それに気付けるのは、私たちが人生を懸命に歩んできた証であり、今だからこそ手に入れた、目に見えない「技術」なのだと思います。

『背中を押してくれたのは、マイナスから立ち上がる人々の姿』

そんな風に、少しずつ人生の経験値が増えてきた私ですが、性格は本来とても慎重で心配性。「石橋を叩いて、叩きすぎて壊してしまう」くらい、新しいことへ一歩踏み出すことに臆病なタイプでした。

そんな私が、なぜ大きなリスクを取り、独立を決意できたのか。

きっかけは2011年の東北大震災の復興に立ち上がる方々のドキュメンタリー番組でした。
10あったものが一瞬ですべて消え、マイナスからのスタート。それでも諦めず再起へ向けて歩み出す方々の姿を画面越しに見た時、涙が止まりませんでした。
同時に、自分の心の中に強い衝撃が走りました。
「私はまだ何も始めていないのに、何を怖がっているのだろう。大切なものを失っても前を向こうとしている方たちがいるのに、予測不能な未来を恐れて立ち止まっている場合じゃない」と。
その決意が、私の「独立」という目標の種となりました。
震災という大きな悲しみの中で、懸命に生きる方々の姿が、臆病な私の心を揺り動かし、勇気を下さったのです。

『どの世代も、今が最高のスタートライン』

エステやセラピスト、施術者の仕事に「もう遅い」なんてありません。
若さ溢れるエネルギーも、経験したからこそそっと手を差し伸べられる「温もり」や言葉にしなくても伝わる「安心感」も、そのどれもが誰かにとっての救いであり、かけがえのない価値なのです。
私は人間としても、エステティシャンとしてもまだまだ未熟で、勉強と努力の毎日ですが、だからこそ面白い。
失敗も苦い経験も、すべてはいつか花を咲かせるための大切な栄養。
いくつになっても、私たちは自分という苗に小さなつぼみをたくさんつけ、自分色の花を咲かせることができる。
私はそう信じています。